Healing room 3

日記、および公開ラブレター!

歩いて行ける宇宙船 in ひるねこBOOKS

 

歩いて行ける宇宙船

inひるねこBOOKS

 

イベントのレポートです!

 

 

実際どうする?仕事のこと

—働くことは我慢じゃない!

 

 

とのテーマで、

 

 

校正者の牟田都子さん

 

ひるねこBOOKS

店主の小張隆さん

 

それぞれにお話を

聞かせていただきました。

 

 

 

牟田さんが

フリーランスの校正者となって、

 

現在、

いち校正者という

枠を超えてご活躍を

広げているお話や、

 

 

小張さんが

老舗の絵本の出版社を経て、

ひるねこBOOKSをオープン、

 

古書店という枠を超えて

現在3周年を迎えるまでのお話は、

 

それだけでも

かぶりつきで

聞いてしまう

おもしろさなのですが、

 

 

わたしがこの日の会を

大変に誇らしく感じたのは、

 

仕事がテーマの

お話会ながら、

 

「かといって、人は働かなくたって価値がある」

 

というコンセンサスが

自然と浮上してきたことです。

(それぞれのおなかの奥にあったものとして)

 

 

今回ご一緒しました

わたしたち3人は

 

ご縁ができてから

ごく浅く、

 

この企画も

あっという間に

進みましたが、

 

かといって

すごく熱心に

打合せを重ねた

わけでもなく、

 

それぞれに

結構違う毎日を

過ごしていたの

だとも思います。

 

当日の流れも着地点も

ざっくりのまま。

 

 

にもかかわらず、

 

深いところから

近しいものが出てきて、

 

それをそれぞれの表現で

伝えることになったこと、

 

ご参加者のみなさんに

ちゃんと届いているとも

感じられたこと、

 

そこに感動がありました。

 

 

 

牟田さんは

 

「レンタルなんもしない人」の話から、

 

「なにもしない」存在が

人気、って言ってももいいくらい

必要とされていること、

 

また、

 

若松英輔さんの著書の中の

詩人の岩崎航さんについての

記述から、

 

助けを借りずに

生きられない存在は

無力なのかと言ったら、

そうではなく、

 

その体現によって

計り知れない力を

与えているのではないか

というお話をしてくれて、

 

 

 

小張さんも、

 

『しょぼい喫茶店の本』を

 

本のプレゼントとして

選んでくれたのですが、

(この日の目玉企画!)

 

 

しょぼい喫茶店はこんな本で、

  

就活に失敗した大学生が、人生に行き詰まる→「しょぼい喫茶店」をやりたいとブログに綴る→『しょぼい起業で生きていく』著者・えらいてんちょうに発見され、ブログがSNSで話題に→見ず知らずの人から100万円もらう→ここまでの展開に感動した女性が「手伝いたい」と鹿児島から上京→ふたりで「しょぼい喫茶店」(という名前の喫茶店)をオープン→紆余曲折ありつつ、そしてふたりは結婚。という超絶ウソっぽいですが実話、のお話です。

  

もう、絶対読もう!って

思っているのですが、

 

挫折とかドロップアウトとか

本当はそうじゃない!って、

 

軽やかにシフトしてくれる

本だなあって思って、

 

 

わたしはセッションを通して、

 

「役に立たなければ、自分には価値がない」

という観念をたくさん知るけど、

 

役に立つことって

「ねばならない」

ではなくて、

 

その人がその人になりきると

自然と能力が発揮されて

結果誰かの役にも立ってしまう

だけだなのだと思ってるし、

 

失敗も全然ありで、

 

自分の変化に応じて、

修正、調整が

ずっとあっていいのだよな

って思ってもいて、

 

なんか

これを持ち寄った感じが

うれしかった。

 

 

 

牟田さん、小張さんに

共通するスタンスとして、

 

順風に乗るばかりではなく、

 

いつも自らに問いがある、

 

ということも

強く感じました。

 

 

小張さんは

お店の可能性に変化がなくなることに

とても敏感でいらっしゃって、

 

(ひるねこって名前ですが、のんびり変わらずあればいい…という方ではまったくありません!)

 

 

牟田さんも

どこを掬って扱うかは

その人のさじ加減ともいえる

校正というお仕事の中で、

 

自分が大切にしなくては

いけないものがなんなのか、

 

忘れてしまってはいけないものは

なんなのかを

 

いつもいつも

自分に問うている。

 

 

そうして、

 

自分を立たせ、

問いながら進ませる

動力と言ったら、

  

 

「本が好き」という

純粋な衝動なのだと

思いますし、

 

 

むずかしいことはなにもなくて、

 

「好き」だけが

 

わたしたちの
燃料なんだって思う。

 

 

牟田さんが

すばらしいのは

 

校正者として

人気だからじゃない。

 

 

小張さんが

すばらしいのは、

 

このご時世に

独自のスタイルで

書店を運営できてる

からじゃない、

 

 

結果は実は

おまけみたいなもの

って思うのです…

 

  

セッションを通して

学ばせてもらったことでも

ありますが、

 

 

存在と生きかたが

あるだけで

外側にはなにもない。

 

 

急にスピった方面に

舵がきられましたが(笑)

 

趣味「覚醒」なので

おゆるしください。

 

 

すべてさびしさと悲傷とを焚いて

ひとは透明な軌道をすすむ 

  

若松英輔さんの

『悲しみの秘義』(ナナロク社)には

(牟田さんが校正をご担当されています!)

 

上記の宮沢賢治の詩を引用して

こう書かれています。

 

「透明な軌道」という表現は人生の道は目に見えず、それぞれの人にとって固有のものであることを示している。

 

 

人生という道は

目に見えない。

  

存在と生きかたが

あるだけで

外側にはなにもない。

 

 

条件や制限というのも幻で

 

わたしたちは

 

自分の「好き」を

燃料に焚いて

 

目には見えない

それぞれに固有な道を

作り出していく。

 

 

やはり『悲しみの秘義』で

若松英輔さんが引用していた、

若い詩人に宛てた

リルケの手紙の一文を最後に!

 

  

そんなことは一切おやめなさい。

 

あなたは外に眼を向けていらっしゃる、

 

だが何よりも今、あなたがなさってはいけないことがそれなのです。

 

誰もあなたに助言したり手助けしたりすることはできません、誰も。

 

ただ一つの手段があるきりです。

 

自らの内へお入りなさい。

 

 

 

 http://healingroom3.com 

 

 

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小張隆さん、牟田都子さん、わたし。

 

笑顔がはじけているのは、このイベントに深く満足しているから。

 

笑顔がはじけているのは、タカヒロさんの撮影だから。

 

 

ご参加みなさんのお顔にも同じかがやきを確認した氣がしていますが、いかがだったかな…

 

それぞれにこの日のお話をお役立ていただけたら、わたしたちにとってなによりです!

 

 

牟田さんとわたし、シャツがほぼお揃いだったね!

 

世に巻き起こるタピオカ行列の謎に迫るべく、一緒にタピオカミルクティー飲んだね!

 

 

謎、解けなかったね…(笑)

 

 

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第1部「小張隆 谷中ひるねこ物語」&「 本の神さまご指名!牟田都子物語」

 

それぞれ出版社時代を経て、独立をされています。

 

どちらも芯がしなやかで強靱。

 

おふたりを深く知ることができてしあわせでした。

 

 

 

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牟田さんから校正や出版のお話を聞くのが本当に大好き…

 

 

牟田さんはこのようにかわいらしい女性なのですが、

 

本や、本に携わるみなさんのお話を伝えるとき、

瞬間、確実に目に力がこもるのをわたしは知っています。

 

あんな物語や、こんな美しさや、

知られていない本に纏わる大切なことを伝えるときに

 

出版社や製本所といった、その先にいる方への思いが、

自然にこめられるんだと思う。

 

 

わたしがインチャのお話をするときも

 同じような感覚がある。

 

 

自然に発動するなにか。

 

それがその人のやることなんだと思う。

 

 

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第2部は車座となって、全員参加でお話を!

 

休日は木に登りたい方…、犬や猫のように寝たい方…、金儲けをしたい方…、

(あはは!全部最高ですね)

 

本当に楽しくお話を聞かせていただきました!

 

 

「なにが正しい」なんてない!

 

条件や制限という幻を

外してまいりましょうね。

 

 

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小張さん選書の『しょぼい喫茶店の本』

 

ご参加者の方に抽選で本をプレゼントさせてもらいました!

 

この時間の満足感といったらありません…

 

なんなん?この楽しさ(笑)

 

 

牟田さんには『本を贈る』という

共著でのご著書がありますが、

 

 

本って、

もらってうれしいのはもちろんですが、

 

贈る側の満足が半端なく高いって思う。

 

押しつけではないので、

読まれなくても満足なのです。

 

 

三輪舎『本を贈る』は遅ればせながら買ったばかりなのですが、やー!ばー!すー!ぎー!るー!1冊です。内容的にももちろんなんだけど、物理的に本としてやばすぎる…)

 

 

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選んだ本のことを話すサトコムタ。

かわいいでしょう…

 

参観日で発表する娘を見ている母親みたいな氣分になりますな。

 

牟田さんが選んでくれたのは

 

『ちいさないきものと日々のこと』

 

西荻窪にあるギャラリー“もりのこと”で

作られた冊子とのこと。

 

牟田さんは校正者という、「正」を含む職業名ではありますが、「正しい」が、やわらかいたいせつなものをつぶしてしまうことが決してないように、ということに細心の注意をはらわれています。

 

プレゼントにこの冊子を選ばれたのも、そのやわらかいものをたいせつにしてのことなのだと思う。

 

言葉や文字の専門家でいらっしゃるけど、牟田さんがいちばん大切にしているものは、言葉でも文字でもない領域のことって感じます。

 

 

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若松英輔さん『悲しみの秘義』(ナナロク社)を持つ、タカヒロさん。

(牟田さんからのもう1冊のプレゼントにご当選!)

 

この本、わたしも今読ませていただいているのですが、

 

むうううううううううう…

 

スピった方向からたどり着いている現在の境地を、がっぷり共有できる読書体験がありますし、であるなら本当に自分が見ている角度だけがあって、スピっててもスピってなくても、まったくちがうコースから、同じ場所にたどりつくのだとも思う。

 

コースも表現も無限に選べるなら、

あとは自分はどうしたいかだけだなって。

 

 

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わたしの1冊は『ロックで独立する方法』忌野清志郎

ご当選のるいさんと。

 

最初に選んだのは絵本だったのだけど、絶版と判明して、

 

ならばもっと最適な本があるってことだなって思って、頭で選ばないで決めようと、当日丸腰で本屋に行って、呼ばれたのがこの本。

新潮文庫の今月の新刊として積んであった。自分用にも買う)

 

清志郎が亡くなって10年と知って驚く。

 

『ロックで独立する方法』

清志郎本人がつけたタイトルだそうです。

 

 

「成功」ではなく、「独立」

 

 

「成功」って実は他人軸?というか、

 

休日に木登りしたって、犬猫のように暮らしたって、なにしてたって、豊かさって体験できるのだと思うし、その自由は内側に独立あってなんだなあって。もちろんお金をたくさん稼ぎたい!という自由も。

 

 

この日は服部みれい門下の集いでもありました!

 

murmurmagazine for me(n)の特集

「好きなことだけして自由にたのしく豊かに生きる法」への勝手にアンサーイベントみたいな氣持ちでもあった。

 

 

 

この日のお話でお伝えしたいことは

まだまだあるのですが、

新潮文庫のしおり紐の話とか…)

 

さすがに長すぎるので

もうやめますよ。

 

 

ご参加のみなさま

 

小張さん

牟田さん 

 

本当にありがとうございました!!!